
毎日同じように単位をこなしている。仕事への熱が、少しずつ冷めている気がする。

昇給表を見てしまった。主任になっても、収入はそれほど変わらない。
病院で働き続けることに迷いながら、病院以外で働く自分を具体的に想像できない。そんな方は少なくありません。
私は理学療法士として18年、急性期の病院、維持期の病院、老健の入所・通所、訪問リハビリ、訪問看護ステーションの5つの現場を経験しました。
この記事では、そのうち病院以外の3つ(老健・訪問リハビリ・訪問看護)を中心にお伝えします。病院での働き方は、比べるための土台として触れていきます。
同じ理学療法士でも、働く場所が変わると、求められる役割も、時間の使い方も、患者さん・利用者さんとの距離も変わります。
異動や転職を経験するまで、私自身も分かっていなかった違いがありました。
求人票だけでは分かりにくい部分を、良かった面だけでなく大変だった面も含めてお伝えします。
読み終える頃には、「病院を辞めるかどうか」ではなく「自分はどんな関わり方をしたいのか」という視点で、職場を考えるための判断材料が得られます。
理学療法士が病院以外の働き方を考えるきっかけ

病院での働き方に迷うとき、理由は一つとは限りません。よく聞くのは次の3つです。
こうした悩みのなかには、働く場所や役割を変えることで軽くなるものがあります。
一方で、職場を変えるだけでは解決しないものもあります。
まずは、自分が「仕事の中身」「収入」「勤務時間」「人間関係」のどこに負担を感じているのかを整理してみてください。その答えによって、動くべき方向が変わります。

私も、一つの職場しか知らなかった頃は、その職場の常識が世界のすべてでした。
手詰まりに見えていたものが、実は視野の狭さだったと後から気づきました。
理学療法士が働ける場所は病院だけではありません

はじめにお断りしておくと、理学療法士の職場は、私が経験した5つだけではありません。
クリニック、障害福祉、児童分野、教育機関、スポーツ、産業保健など、この記事で扱えていない領域もあります。
ここでお伝えするのは、あくまで私が実際に働いた5つの現場です。
| 現場 | 主に見るもの | 働き方の特徴 | 向いていると感じた人 |
|---|---|---|---|
| 急性期の病院 | 発症・術後直後の変化 | 判断の速さと段取りが求められる。関わるのは1〜3か月 | 優先順位を組み立てられる人 |
| 維持期の病院 | 今ある力の発揮と、使わないことによる低下の予防 | 1年以上関わることもある | じっくり関わりたい人 |
| 老健(入所・通所) | 在宅復帰と、施設での生活の質 | 多職種と協力しながら進める | 周りを巻き込んで動ける人 |
| 訪問リハビリ | 自宅での生活課題 | 住環境を直接確認できる | 一対一の関わりを重視する人 |
| 訪問看護ステーション | 在宅生活と医療・看護の連携 | 看護師や主治医との連携が多い | 在宅のチーム支援に関心がある人 |
急性期の病院
入院した直後の患者さんに関わる現場です。
私の職場では、脳梗塞の急性期や、骨折などの整形外科の術後の方を中心に担当しました。
高齢者だけでなく、成人から子どもまで年代の幅が広いのも特徴です。
状態の変化が速く、急変や悪化だけでなく、回復もいち早く現れます。その日の様子に合わせて、内容を組み立て直す場面が多くありました。
判断の速さが求められる一方で、自分だけで抱えないことも大切です。必要に応じて医師に確認することが、患者さんの命を守ることにつながります。
関わる期間は、1か月から長くても3か月ほど。
担当が次々と変わっていく目まぐるしさがあります。
個別に関われる時間も20分程度と限られているため、リハビリ以外の時間に何をしてもらうかを組み立てて伝える工夫が欠かせませんでした。
長くじっくり関わるというより、退院までの道筋を短期間で組み立てる現場だと感じています。

急性期は、手を動かす時間よりも、段取りを考える時間のほうが長いと感じていました。限られた時間で何を優先するかを組み立てられる、マネジメントが得意な方に向いています。
維持期の病院
急性期と違い、自宅への退院を目指す方は少なくなります。
目指すのは、病院での生活のなかで、その方の持っている力を十分に発揮していただくことです。
安全に配慮しながら、どうすればよりよく生きられるかという視点で関わります。
関わる期間も大きく変わり、長い方では1年以上お付き合いすることもありました。
見るべきものも変わります。身体機能や動作能力を上げることだけでなく、使わないことによる低下をどう防ぐかという視点が大切になります。

急性期では「どこまで回復するか」を考えていましたが、維持期では「今ある力をどう保つか」を考えるようになりました。同じリハビリでも、頭の使い方が違います。
介護老人保健施設(老健)
老健では入所と通所を兼務しました。この2つは、役割がはっきり違います。
入所の場合
老健の入所は、病院と在宅の橋渡しにあたる場所です。目指すのは在宅復帰になります。
関わるのは、病院から直接自宅へ戻ることが難しかった方、条件の調整がつかなかった方です。
ご本人やご家族と条件面をすり合わせる力が求められます。
一方で、実情としては数年にわたって入所される方もいらっしゃいます。
その場合は、よりよい生活を送っていただくことが目標になります。排泄の自立など、環境を整えることも大切な仕事です。
そして、それは一人ではできません。看護師や介護職と協力し、安全性を確保しながら自立に向けて取り組んでいきます。

老健では、リハビリの技術だけでなく、チームワークと周囲を巻き込む力が必要でした。介護職や相談員の見ているものを知ると、自分の提案の仕方が変わります。
通所の場合
通所は、目的が入所とは異なります。
こうした理由で利用される印象があります。
在宅で安全に生活していただくことが目的なので、ご自宅での生活の様子を確認しながら目標を立てる必要があります。
なお、通所リハビリに求められる関わり方は、いま変わりつつあります。
厚生労働省が2026年に示した資料では、通所リハビリテーション計画書に「運動機能の改善」を目標として含めていた割合は約70%でした。一方、ADL(日常生活動作)の改善は約30%、IADL(家事や役割などの生活行為)の改善は約20%でした
(出典:厚生労働省 老健局「通所リハビリテーション」社会保障審議会介護給付費分科会 第258回 資料3)。

私自身、現場で「歩けるようになること」と「買い物へ行けるようになること」は別の目標だと感じてきました。これからは、機能訓練の先にある生活まで一緒に考える力が、より求められると感じています。
老健で、病院での常識が変わりました
私が急性期病院で担当していた患者さんは、短期間でも身体機能や動作能力の変化が見えやすい方が中心でした。
歩行や日常生活動作が良くなっていくことを前提に、介入を組み立てていました。
一方、老健で担当した利用者さんは、急性期ほど短期間に大きな変化が現れない方も少なくありませんでした。
以前と同じように個別のリハビリを続けるだけでは、生活の変化につながりにくいと感じました。
では、何が必要だったか。
一つは生活環境の調整です。もう一つは、介護職との協力でした。
その方が生活する場面で、どう動いてもらうか。誰がどう支えるか。そこを整えないと、訓練室での成果は生活につながりません。
ただし、周りに合わせるだけでもいけません。協力を仰ぎながらも、専門職として伝えるべきことは伝える。老健では、この立場の取り方が重要だと感じました。

病院では、自分の介入で良くしていく感覚がありました。
老健では、自分ひとりでできることの少なさを知り、そのうえで専門職として何を言うべきかを考えるようになりました。訓練室でできることと、生活のなかで実行できることは違います。
訪問リハビリ
私が経験した訪問リハビリは、病院に所属し、そこから利用者さんのご自宅へ出向く形でした。
住環境や生活の動線を直接確認できるため、提案が具体的になります。
一方で、病院に所属しているからこその決まりごとも多くありました。
私が勤務していた訪問リハビリの一日(あくまで当時の私の職場の場合です)
月末には報告書などの帳票業務が集中し、勤務時間内に終わらないことがありました。
ただし、当時の職場では残業の申請が通りにくく、負担を感じていました。
病院の勉強会に参加する日も定期的にあり、夕方まで残ることがありました。
一方で、楽だった面もあります。
私が訪問していたのは、その病院を退院した方が中心でした。同じ医療法人が運営する居宅介護支援事業所からの依頼も多く、営業活動をすることはほとんどありません。
訪問先でも、個人としてよりも「あの病院から来た人」として迎えられることが多い環境でした。

病院の看板があると、初回訪問の緊張がずいぶん違います。守られている安心感がある一方で、自分の裁量で動ける範囲は限られていました。
訪問リハビリで最初に驚いたこと
病院を退院された方、老健を退所された方の、そのあとの生活に関われることでした。
病院にいた頃、私が見ていたのは、整えられた環境のなかでの動作です。
訪問では、その方が実際に暮らしている場所での動きを見ることになります。
整った住まいばかりではありません。生活のなかで、衛生面まで手が回らなくなっているお宅もあります。
そこで気づいたのは、病院という環境に自分が守られていたということでした。
もう一つ驚いたのは、礼儀や接遇について、利用者さんやご家族から直接ご意見が届くことです。
私は、病院の白衣や看板に守られていた部分があったと気づきました。
訪問では、玄関を開けた瞬間から一人の人として見られます。

病院の中では、環境を整えるのは施設側の仕事でした。訪問では、相手の生活のなかにこちらがお邪魔します。この立場の逆転に慣れるまで、しばらくかかりました。
制度の仕組みが、現場の矛盾になることもありました
もう一つ、病院からの訪問リハビリで感じていたことがあります。
私が訪問リハビリに従事していた当時、勤務先では、訪問を続けるために、3か月に1度、利用者さん本人に所属病院を受診してもらう運用になっていました。
外出が難しいからこそ自宅へ訪問しているのに、その方に病院まで来ていただくようお願いしなければならない。
この仕組みには、ずっと矛盾を感じていました。

制度の決まりなので仕方がない、で終わらせたくない部分でした。ご家族が仕事を休んで付き添う姿を見るたびに、申し訳なさが残りました。
なお、制度上の取り扱いや運用は、報酬改定や事業所によって異なります。現在どのような運用になっているかは、応募先で確認してください。
訪問看護ステーション
訪問のリハビリを続けたいという思いから、訪問看護ステーションへ転職しました。
在宅の現場という点は訪問リハビリと同じですが、看護師との連携の濃さが大きく違います。
この違いは、次の見出しで詳しくお伝えします。
訪問リハビリと訪問看護は、同じ「訪問」でも関わり方が違います

どちらも「自宅を訪問してリハビリを行う」点は同じです。

求人を見ていても違いが分かりにくく、私自身、移るまで実感できていませんでした。
大きな違いは、提供する事業所の種類と、身近にいるチームの顔ぶれです。
この違いは、日々の働き方にそのまま表れます。
なお、以下はどちらも私が勤務した職場の場合です。同じサービスでも事業所によって大きく異なります。
| 項目 | 病院からの訪問リハビリ | 訪問看護ステーション |
|---|---|---|
| 移動手段 | 電動自転車のみ(勤務先の方針) | 車やバイクが中心。自転車は事務所の近くだけ |
| 訪問できる範囲 | 自転車で約30分まで | 片道1時間かかる訪問先もある |
| 昼食 | 病院へ戻ってから取る決まり | 場所の指定なし。自宅、公園、店舗などで取れる |
| 1日の訪問件数 | 最大7件 | 7件。小児は夕方以降になることもある |
| 記録 | 紙のカルテを持ち歩く | タブレットやスマートフォンで管理。電子カルテが導入されていた |
| 記録を書く場所 | 病院に戻ってから | 訪問の合間のすき間時間にも書ける |
| 残業 | 月末に帳票業務が集中し、残業申請が通りにくかった | 勤務時間を超えた分は申請できる |
| 利用者さんの入り口 | 退院した方が中心。営業はほとんど不要 | 系列からの紹介が少なく、地域への連携活動が必要 |
| 迎えられ方 | 「あの病院の人」として | 「担当してくれる◯◯さん」として |
| 主な連携相手 | 所属する病院のスタッフ | 事業所の看護師、ケアマネジャー、地域の主治医 |
| 給与への反映 | 訪問件数は給与に直結しない | 件数が賞与などに反映される仕組みだった |

両方を経験して分かったのは、同じ「訪問リハビリ」という言葉でも、後ろにいるチームが違うと、仕事の進め方まで変わるということです。求人票の職種名だけでは、ここは見えません。
連携する相手が変わりました
働き方の違いのなかで、いちばん大きかったのがこれです。
病院からの訪問リハビリでは、情報共有の相手は所属する病院のスタッフでした。
担当していたのは、その病院を退院する方や退院した方が中心です。
そのため、退院に向けた自宅の環境調整が大きな役割でした。
こうした助言を、病院の中のチームと共有しながら進めていました。
訪問看護ステーションでは、相手の顔ぶれが変わります。
まず、事業所内で看護師と情報を共有します。同じ利用者さんを、看護師とリハビリ職の両方で訪問することもあるためです。
そして、在宅の生活を組み立てているケアマネジャーとのやり取りが大きく増えました。
さらに、医療的に不安定な状態の方については、地域の主治医へ直接ご報告し、指示を仰ぐ場面があります。電話のこともあれば、直接お会いすることもあります。

病院では、医師は院内にいる存在でした。在宅では、こちらから連絡を取らなければつながりません。誰に何を伝えるかを自分で判断する場面が、確実に増えました。
働きやすくなった部分と、大変になった部分
私が転職した訪問看護ステーションで、いちばん変わったのは時間の使い方でした。

帳票のための残業が認められなかった時期を知っているので、この違いは大きく感じます。同じ「訪問」でも、職場によって扱いがこれほど変わるのかと実感しました。
一方で、楽になっただけではありません。
関わる時期が違います
もう一つ、実際に働いて気づいた違いがあります。
同じ在宅でも、出会う利用者さんの時期が違います。
病院からの訪問リハビリで担当していたのは、退院した直後の方が中心でした。
状態がまだ落ち着いていない時期に、在宅での生活を立ち上げ、安定させていく。そういう役割だと感じていました。
訪問看護からのリハビリでは、すでに在宅で生活してきた方に関わることが多くなります。
暮らしを続けるなかで、少しずつ状態が不安定になっていく。それを持ち直し、環境も含めて安全に生活できるよう整えていく。こちらは、立て直しと維持の役割です。
もう一つ、通所サービスが合わない方にとって、訪問が受け皿になっている面もあります。
最近では、訪問リハビリの利用が終了した方から、在宅でリハビリを続けたいというご依頼が訪問看護に来ることも増えました。

同じ「在宅でのリハビリ」でも、立ち上げる時期と、支え続ける時期では、求められることが違います。どちらが自分に合うかは、経験してみて分かる部分でもあります。
事業所を続けることも、利用者さんを守ることでした
訪問看護ステーションへ移って、いちばん考え方が変わったのはこの点です。
訪問件数が減ると、事業所の運営は苦しくなります。
運営が立ち行かなくなれば、事業所を畳むことになります。そのとき困るのは、そこを利用していた利用者さんです。
在宅へ移るまで、私は「リハビリで利益を出すこと」に、どこかうしろめたさを感じていました。
しかし、事業所が続かなければ支援も続けられません。
利益だけを優先してはいけない一方で、正しい支援を続けるためには運営を成り立たせる必要があります。
この二つは、対立するものではない。それが、訪問看護へ移って変わった私の考えです。

稼ぐことと、正しくあることは、どちらかを選ぶものではありませんでした。両方を成り立たせて初めて、利用者さんのところへ通い続けられます。
訪問看護ステーションは、病院の系列だけではありません
病院からの訪問リハビリでは、利用者さんの入り口が退院した方や同じ法人の居宅介護支援事業所に限られていました。
訪問看護ステーションも、法人が運営していれば系列の病院や居宅介護支援事業所からの依頼があります。
一方で、開設主体は多様です。
厚生労働省の調査では、訪問看護ステーションの開設主体として営利法人(会社)が66.8%と最も多く、医療法人の18.2%を大きく上回っていました。社会福祉法人は4.5%です。
(出典:厚生労働省「令和6年 介護サービス施設・事業所調査の概況」)
ただし、開設主体だけでは系列病院の有無までは判断できません。求人を見るときは、法人の種類だけでなく、系列の病院や居宅介護支援事業所があるかどうかも確認してみてください。
系列からの紹介が少ない事業所では、地域のケアマネジャーなどに事業所を知ってもらうための活動を求められることがあります。
私の職場でも、こうした活動は日常業務の一つです。
そして訪問件数は、待遇にも関わってきます。私の職場では、件数が賞与などに反映される仕組みになっています。
給与の仕組みそのものについては、【不安解消】訪問看護の給料は本当に安い?年収の実態と手取りを増やす3つの方法【理学療法士18年】で詳しく解説しています。
訪問看護では、組織の看板より担当者への信頼が前面に出ます

働き方の違い以上に大きかったのが、この点でした。
病院からの訪問では、私は「あの病院から来た人」として迎えられていました。
訪問看護ステーションでは、事業所の名前だけでなく「担当してくれる自分」への信頼が、より前面に出ます。
利用者さんやご家族との距離は、確実に近くなりました。
その一方で、近くなるからこその難しさもあります。
距離が近いからこそ、線引きが必要
関係が深まるほど、馴れ合いに近づきやすくなります。
親しくしていただけるのはありがたいことですが、医療職として越えてはいけない線は変わりません。
近い関係のなかで、その線をどこに引くのか。訪問看護では、その場で判断を求められる場面が増えます。

病院という大きな組織の看板が前面に出ないぶん、担当者自身の振る舞いが信頼に直結すると感じます。その場で判断を求められることはありますが、迷ったときは持ち帰り、看護師や管理者と共有することも欠かせません。
訪問の技術だけでは足りない場面がある
もう一つ、病院との違いを痛感したのが、マナーや接遇の重みです。
病院であれば、患者さんの不満は院内の窓口に届きます。
在宅では、利用者さんやご家族が感じたことが、担当のケアマネジャーへ直接届きます。「あの人は礼儀がない」という評価が、事業所を通さずに伝わることもあります。
リハビリの技術とは別に、対人関係の力が問われる場面が確実に増えました。

訪問は、玄関を開けた瞬間から評価が始まります。技術で挽回できない部分があると知ったのは、在宅に出てからでした。
医療機関から訪問看護ステーションへ移った経緯と、感じたメリット・デメリットは、【転職】理学療法士が医療機関から訪問看護ステーションに転職して感じたメリット・デメリット3選にまとめています。
理学療法士が病院以外の職場を選ぶ前に整理したい5つのこと

職場の違いが分かっても、自分に合う場所はすぐには決まりません。
次の5つを自分に問いかけてみてください。答えが出るほど、求人票の見え方が変わります。
- 利用者さんと、短期間で集中して関わりたいか、長期間かけて関わりたいか
- 身体機能と生活支援の、どちらに比重を置きたいか
- 一人で判断する時間が増えても大丈夫か
- 移動や天候の影響を受ける働き方を許容できるか
- 収入、休日、やりがいの優先順位はどうなっているか
3と4は、在宅の現場を選ぶときに特に大事です。
在宅で一人で訪問することへの不安については、【不安解消】訪問看護の一人訪問が不安…独り立ち前に確認したい3つの体制【理学療法士18年】で詳しく解説しています。
給与の考え方を先に整理したい方は、【不安解消】訪問看護の給料は本当に安い?年収の実態と手取りを増やす3つの方法【理学療法士18年】もあわせてどうぞ。

この5つに正解はありません。ただ、自分の答えを持たないまま求人を見ると、条件の良し悪しだけで判断してしまいます。
よくある質問

- Q理学療法士が訪問看護ステーションで働くには、追加の資格が必要ですか?
- A
理学療法士の免許があれば応募できます。ただし募集の有無や求められる経験は事業所によって異なるため、求人票で確認してください。
- Q病院から在宅分野へ移ると、給与は下がりますか?
- A
一概には言えません。基本給、訪問に応じた手当、賞与、休日数の組み合わせは職場によって異なります。求人票のモデル年収だけでなく、その金額になるために必要な訪問件数や残業時間まで確認してください。
- Q老健と訪問リハビリでは、どちらが向いていますか?
- A
多職種で生活全体を支えたいなら老健、自宅での個別支援を深めたいなら訪問リハビリが候補になります。ただし同じ職域でも業務内容は異なるため、見学時に1日の担当件数、個別リハビリ以外の業務、記録の時間、多職種との連携方法を確認することをおすすめします。
また、訪問リハビリは移動することが前提になります。暑さや寒さ、悪天候時に耐えうる体力が必要になります。
- Q法人内の異動と転職では、どちらを選ぶべきですか?
- A
同じ法人に複数の職域があるなら、異動は負担の少ない選択肢です。私自身、病院から老健、訪問リハビリまでは法人内の異動で経験しました。今の法人に希望する職域がなければ、転職も選択肢になります。
- Q40代からでも職域を変えられますか?
- A
変えることは可能ですが、採用条件は事業所ごとに異なります。年齢だけでなく、臨床経験、在宅での判断力、移動手段、利用者さんやご家族とのやり取りなどが確認されることがあります。実際に見学へ行くと、求人票では分からない受け入れ方が見えてきます。
まとめ 理学療法士の働く場所は、病院だけではありません

この記事の要点です。
- 私が経験したのは急性期、維持期、老健、訪問リハビリ、訪問看護の5つの現場
- 同じ資格でも、場所が変わると役割も時間の使い方も変わる
- 訪問リハビリと訪問看護は、同じ訪問でも後ろにいるチームが違う
- 悩みの原因が職場にあるとは限らないので、まず自分の負担の中身を整理する
- 選ぶ前に、関わり方や優先順位について5つの問いを自分に向ける
病院での働き方に行き詰まりを感じても、資格を活かせる場所は他にもあります。
まずは、その選択肢を知ることから始めてください。

私はこの資格のおかげで、5つの違う現場を見ることができました。どの現場にも、そこでしか得られないものがありました。


