
転職してまだ1年ちょっと。職場が合わない。私に問題があるのかな。

訪問看護の仕事は好き。でも、この職場のままで続けられる気がしない。
「同じ訪問看護への転職なんて、ありなんだろうか」と、一人で検索していませんか?
先にお答えします。ありです。
私は2回転職しました。
理学療法士として18年、訪問看護ステーションで10年以上勤務してきた私は、訪問看護から訪問看護へ2回転職しています。3か所以上のステーションを経験したからこそ、「変えていい場合」と「変えない方がいい場合」の違いが分かります。
この記事を読むことで、「また失敗したらどうしよう」という不安が、「次はここを確認すればいい」という具体的な行動に変わっています。
看護師の方で、担当者に相談しながら進めたい場合は、看護師専門のサービスという選択肢もあります。
訪問看護ステーションを変えたいのは、甘えではありません

「一度選んだ職場なのに」「同業への転職なんて逃げでは」。そう自分を責めていませんか。
実際のデータを見てください。訪問看護ステーションの管理者への調査では、常勤看護職員の離職理由に「他の訪問看護ステーションへ転職」が13.2%含まれていました。
辞めた人の1割以上は、訪問看護を離れたのではなく、職場だけを変えているのです。
同じ仕事のまま、職場だけを変える。それは、れっきとした選択肢です。
辞めたい気持ちの正体や5つの選択肢の全体像は、【体験談】訪問看護を辞めたい…退職理由でわかる5つの選択肢と優良ステーションの見分け方【理学療法士18年】にまとめています。
この記事では、その中の「訪問看護ステーションを変える」という道だけを深掘りしています。
私は訪問看護から訪問看護へ2回転職しました

この道を選んだ実体験を話します。
1か所目のステーションで働いていた頃、訪問の仕事そのものは好きでした。利用者さんの生活の場に入り、変化を一緒に喜べる。この仕事を選んで良かったと思っていました。
一方で、職場の仕組みには限界を感じていました。困ったときに相談できる体制が薄く、悩みを一人で抱える時間が長かったのです。
転居したこともあり、自宅から職場まで片道60分のバイクでの移動。直行、直帰が許可されていないため、通勤時間も長い状態でした。
思い切ってステーションを変えました。すると、仕事の内容はほぼ同じなのに、働き心地が別物になりました。疑問をすぐに口にできる。休みの調整がしやすい。通勤時間が短くなり、プライベートの時間を増やせました。
同じ「訪問看護」という看板の下で、こんなに違うのか
と驚きました。その後もう一度、訪問看護ステーションを変える転職をしています。転職の理由は管理職との価値観の相違です。訪問看護そのものはやりがいを感じているものの、人間関係が良好でなければ仕事を継続することが困難となります。
2回の経験から言えるのは、これです。
合わないのは「訪問看護」ではなく「そのステーション」でした。

1回目の転職の前は、「変えてもまた同じだったらどうしよう」と不安でした。同じ経験をした人が周りにいなかったからです。だからこの記事を書いています。2回転職した人間が身近にいれば、あのときの私はもっと早く動けました。
訪問看護ステーションを変えていい判断基準3つ

とはいえ、勢いで変えるのはおすすめしません。私が2回の経験から整理した判断基準は3つです。
- 悩みの原因が「職場の仕組み」にある
- 改善を求めても変わらなかった
- 訪問看護の仕事そのものは嫌いではない
基準1 悩みの原因が「職場の仕組み」にある
オンコールの体制、1日の訪問件数、記録の方法、教育や同行のあり方、人間関係の空気。これらはすべて、事業所ごとに違います。
あなたの悩みがこの中にあるなら、それは「職場を変えれば変わる悩み」です。
逆に、利用者さんの生活の場に入ること自体がつらいなら、原因は職場ではなく働き方にあります。
基準2 改善を求めても変わらなかった
変える前に、一度は今の職場で声を上げてください。「当番の回数を調整したい」「同行の機会を増やしてほしい」と、具体的に伝える。直行、直帰ができる規定は作れないのか。
職場が応じてくれるなら、残る価値があります。何度伝えても変わらないなら、あなたはもう十分やりました。次は環境を変える番です。
基準3 訪問看護の仕事そのものは嫌いではない
ここが最後の分かれ道です。「仕事は好き、職場がつらい」ならステーションを変える。「仕事そのものがつらい」なら、病院や施設など職域ごと変える方が合っています。
職域を変える選択については、【転職】理学療法士が医療機関から訪問看護ステーションに転職して感じたメリット・デメリット3選も参考になります。

3つとも当てはまった人へ。あなたの状況は、かつての私とほぼ同じです。私はステーションを変えて、この仕事を続けられています。
面接で「なぜ同じ訪問看護で転職?」と聞かれたら

同業への転職で、いちばん多くの人が固まるのがここです。応募フォームを前に手が止まる気持ち、よく分かります。
答え方の軸は一つだけです。
不満を語らず、「続けたい理由」を語る。
前の職場への不満をそのまま話すと、「うちでも同じことを言うのでは」と受け取られます。不満などネガティブな発言は百害あって一利なしです。
同じ内容でも、裏返して前向きに伝えてください。
言い換えの例を3つ挙げます。
私も面接で「訪問看護を続けたいからこそ、職場を選び直したい」と伝えました。この答え方に、後ろめたさは要りません。むしろ「仕事を理解したうえで選んでいる人」として、経験者採用では歓迎されます。
次の訪問看護ステーション選びで失敗しないために

「また合わなかったら」という不安への答えは、シンプルです。
前回あなたを悩ませた項目を、今度は先に確認すればいいのです。
オンコールで悩んだ人はオンコール体制を、記録で悩んだ人はICTの導入状況を、最初に見る。あなたの「つらかった経験」は、次の職場を選ぶ目になります。

見学に行けるなら、夕方の時間帯をおすすめします。定時を過ぎた事務所の様子で、記録や残業の実態が見えてきます。
求人サービスの種類や使い方は、訪問看護ステーションに転職するなら?未経験・ブランクOKの求人サービスと働き方を徹底解説【看護師向け】で詳しく解説しています。
看護師の方で、担当者に相談しながら進めたい場合は、看護師専門のサービスという選択肢もあります。
よくある質問

- Q同じ訪問看護への転職は、採用で不利になりませんか?
- A
不利になりにくい転職です。訪問看護の経験者は即戦力として歓迎されます。大切なのは理由の伝え方だけです。不満ではなく「続けたい理由」を語れば、むしろ仕事を理解している人として評価されます。また、訪問看護ステーションでは看護師の人員基準を満たす必要や看護師の人数の確保のために常時看護師を募集している訪問看護ステーションが多く、売り手市場です。
- Q何年働いてから変えるべき、という目安はありますか?
- A
年数より、あなたの状態で判断してください。判断基準3つに当てはまり、心や体に影響が出始めているなら、勤続年数を待つ理由はありません。壊れてからでは、転職活動そのものがつらくなります。訪問看護そのものが好きであれば、職場を変えることが穏やかに仕事を継続するために必要なことになります。
- Q転職活動を今の訪問看護ステーションに知られませんか?
- A
在籍中の転職活動を自分から職場に伝える義務はありません。ただし訪問看護は地域の狭い世界です。応募先が今の職場と関わりの深い事業所でないかは、事前に確認してください。職場からの距離が近い、同じ地域になると管理者同士の結びつきもあり、注意は必要です。転職の意思がしっかりとあれば、気にせずに転職活動を継続していきましょう。
- Q変えた先でも、また同じ思いをしたらと不安です。
- A
その不安は、私も1回目の転職前に抱えていました。答えは「前回の悩みを先に確認すること」です。悩んだ項目が数字で書かれた求人を選べば、同じような失敗の確率を大きく下げれます。面接の際にしっかりと不安を解消してくれるやり取りができる職場はご自身にあっていると考えると不安感が軽減します。
- Q退職を決めたら、利用者さんへの挨拶はどうすればいいですか?
- A
利用者さんへの伝え方やタイミングは、ステーションごとにルールや慣例があります。自分だけで判断せず、管理者と相談して進めるのが一般的です。引き継ぎを丁寧にすれば、気持ちよく次へ進めます。転職の理由も素直に利用者さんに伝えるのではなく、家庭の都合、配偶者の転勤、親の都合などさしあたりのない理由を説明することが多い印象です。退職後の利用者さんの生活への影響が少しでも軽減するように配慮しながらお話することをオススメします。
まとめ 訪問看護ステーションを変えたい気持ちに、ふたをしない

訪問看護の仕事が好きなら、その気持ちごと辞めてしまうのはもったいない。
職場を選び直すという道を、選択肢に入れてください。

ステーションを2回変えた私は、いまも訪問看護の現場にいます。あなたが好きなこの仕事を、好きなまま続けられる場所は、きっとあります。
看護師の方で、担当者に相談しながら進めたい場合は、看護師専門のサービスという選択肢もあります。


