健康で豊かな生活を送るためには、「自分の歯を最後まで残すこと」が非常に重要です。実際、80歳で20本以上の歯が残っている人は、健康寿命が平均で4.4年長くなるというデータもあります。しかし、年齢とともに歯周病や虫歯の影響で歯を失うリスクは高まり、特に50代以降は注意が必要です。
結論として、毎日の歯磨き習慣と高機能歯ブラシの正しい使い方、そして適切な交換時期(替え時)を守ることが、自分の歯を長く守る最も確実な方法です。歯ブラシの毛先や形状にこだわることで、歯垢を効率的に除去でき、歯や歯ぐきへの負担も減らせます。
この記事では、年代別の自分の歯の残存数データをもとに、歯の健康が生活の質や健康寿命にどのように影響するかを解説し、日々のセルフケアに最適な歯ブラシの選び方や交換時期の目安、具体的な歯ブラシについてまで詳しく紹介します。
毎日の習慣を見直すことで、将来の健康資産である自分の歯を守る第一歩を踏み出しましょう。
はじめに:自分の歯を守ることは健康資産
私たちの生活において、「自分の歯で最後まで食べられること」は、健康や生活の質に直結します。
理学療法士として多くの高齢者の方々をサポートしてきた経験からも、歯の健康が食事や栄養摂取、さらには身体機能や認知機能まで影響することを実感しています。
実際、歯が健康であれば硬い食べ物も楽しめますし、咀嚼が十分にできることで消化吸収もスムーズになり、全身の健康維持につながります。また、自分の歯が残っていることで、義歯の調整や歯科通院の回数も減り、高齢になっても身体的・時間的な負担を大きく軽減できます。
このように、歯は単なる「食べる道具」ではなく、まさに人生の健康資産と言えます。そしてその資産を守るために、毎日の歯磨きと歯ブラシ選びは欠かせません。

日本人の年代別の自分の歯の残存数と現状
厚生労働省や最新の歯科調査によると、日本人の年代別の平均残存歯数は以下の通りです。
年代 | 平均残存数 |
---|---|
〜44歳 | 27〜28本 |
45〜54歳 | 約26.4本 |
55〜64歳 | 約23.4〜26本 |
65〜69歳 | 23.8本 |
70〜74歳 | 21.0〜22本 |
75〜79歳 | 18.1本 |
80〜84歳 | 15.6〜17本 |
85歳以上 | 14.0〜14.5本 |
※親知らず(智歯)は個人差があるため、通常は28本が「準備している状態」として計算されています。
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このデータからわかる通り、40代まではほぼすべての歯が残っている人が多い一方、50代以降は歯周病や虫歯の影響で歯の喪失が加速します。
特に60代以降は、歯周病による歯の減少が大きな割合を占めます。
つまり、若いうちから歯のセルフケアを意識し、歯ブラシの使い方や交換時期に注意することが、高齢になっても自分の歯を維持するカギとなります。
歯の残存数と健康寿命・QOLの関係
残存歯数が多いほど、食事の楽しみはもちろん、健康寿命にも影響します。
例えば、80歳で20本以上の歯が残っている人(いわゆる8020運動達成者)は、残存歯数が少ない人と比べて平均4.4年も健康寿命が長いことが報告されています。
さらに、咀嚼能力が高いことは認知機能や要介護リスクの低下にもつながるとされ、歯の健康は単に「食べること」だけでなく、生活の質(QOL)を維持する上でも非常に重要です。
このように、自分の歯を残すことは、単なる美容や見た目の問題ではなく、人生全体の健康資産といえるのです。
歯の喪失を防ぐカギは日々のセルフケア
50代から歯の減少が始まりますが、特に60代以降は歯周病による歯の喪失が顕著です。定期的な歯科検診を受けることはもちろん、自宅でのセルフケアも欠かせません。
毎日の歯磨きの重要性
歯磨きは、虫歯や歯周病を予防する基本です。毎日の歯磨き習慣によって、歯垢や歯石の蓄積を抑え、歯の健康を長く保つことができます。
デンタルフロス・うがいの併用
歯ブラシだけでは届かない歯間の汚れは、デンタルフロスや歯間ブラシを使うことで効果的に除去できます。うがいも口腔内の清潔維持に役立ちます。
こうした日々のセルフケアこそが、自分の歯を長く残すための最も確実な方法です。

高機能歯ブラシの選び方と交換時期のポイント
毎日の歯磨きをより効果的にするためには、歯ブラシ選びと交換時期の意識が重要です。毛先の形状や硬さ、磨きやすさにこだわった高機能歯ブラシは、歯や歯ぐきへの負担を減らしつつ、しっかりと汚れを落とすことができます。
例えば、私がおすすめするのはこの高機能歯ブラシです。

歯ブラシの交換時期・替え時
歯ブラシは使い続けると毛先が広がり、歯垢除去能力が落ちます。
交換時期の目安はおおよそ1〜3か月、毛先が広がったら即交換が推奨されます。
毎日磨く歯だからこそ、歯ブラシの交換時期や替え時を意識することが、自分の歯を守る第一歩です。
義歯よりも自分の歯を残すメリット
義歯は便利ですが、自分の歯と比べると咀嚼力や食感が低下し、食事の楽しみが減ってしまうことがあります。自分の歯で食べられることで、食事の満足度は大きく変わります。
そのため、毎日の歯磨きや歯ブラシ選び、交換時期を意識したケアは、「義歯に頼らず自分の歯を長く守る」ための最もシンプルで確実な方法です。
まとめ:歯ブラシ選びとケアで健康寿命を延ばそう
- 自分の歯を残すことは、食事・健康寿命・生活の質に直結する
- 毎日の歯磨きやデンタルフロス、うがいなどのセルフケアが重要
- 高機能歯ブラシと適切な交換時期(替え時)の意識でケア効果を最大化
- 定期的な歯科検診とあわせて実践することで、自分の歯を長く守れる
毎日の小さなケアが、将来の健康寿命を延ばし、食事の楽しみを維持する大きな力になります。特におすすめの歯ブラシは、毛先や形状にこだわり、歯や歯ぐきに優しいこちらです。
