蒸し暑い季節、冷房をかけていても「なんだかジメジメする」と感じることはありませんか?
特に高齢の利用者様宅では、冷房設定の癖や換気の仕方、エアコンのメンテナンス状況によって、湿度や温度が体調に与える影響が大きくなります。
そこで今回は、「冷房なのに湿度が上がる理由」と「自分自身&利用者様への助言に活かせる対策」をご紹介。現場での声かけ例やアドバイスの伝え方も併せてお届けします!
🌡 冷房中に湿度が上がる主な理由とは?
① 相対湿度の仕組みを知っておこう
「湿度が上がる」という現象の多くは、相対湿度という数値の特性によるものです。
🔸 相対湿度とは…
「いま空気中にある水分量 ÷ その温度で最大に含める水分量」
→ 温度が下がれば“飽和できる水分量”が減るため、相対湿度は上がる!
🔽 つまり…
- 室温を下げる(冷房)と、空気が保持できる水分が減る
- 同じ水分量でも湿度計の%は上がるという錯覚が起きる
🎯 利用者様への伝え方:
「温度が下がると、同じ空気でも湿っぽく感じることがあるんですよ。数字上の湿度が上がるだけで、水分が増えたわけじゃないので心配しすぎなくても大丈夫です。ただ、不快感がある場合は工夫が必要ですね。」
② 「湿気戻り」で本当に湿度が上がることも
冷房運転が設定温度に達すると、エアコンが冷房を止めて「送風モード」に切り替わることがあります(サーモオフ)。
そのとき、内部にたまった水滴が風に乗って室内に戻る現象を「湿気戻り」といいます。
🎯 利用者様への伝え方:
「エアコンの中に結露がたまって、それが風でお部屋に戻っちゃうことがあるんです。この場合は“除湿モード”を使ったり、内部のお掃除をすることで改善できますよ。」
③ 温度設定が高すぎると除湿が足りない
設定温度が27〜28℃など高めだと、エアコンの運転が短時間で終わり、除湿量が足りなくなることがあります。
結果、温度は下がってもジメジメ感が残るという不快な状態に。
🎯 利用者様への伝え方:
「冷房の温度が高すぎると湿気をちゃんと取ってくれないことがあります。25〜26℃くらいにして、扇風機で風を循環させると、涼しくて乾いた感じになりますよ。」
🌀 湿気が戻らない!今日から使える湿度対策
✅ スタッフ自身の生活にも活かせる対策
状況 | 実践例 |
---|---|
車の中 | 短時間でも内気循環+除湿モード活用 |
訪問先 | 窓やドアの開閉を短時間に+扇風機併用 |
ご自宅 | エアコン清掃(フィルター月1回)+除湿器 |
✅ 利用者様に伝える具体的アドバイス例
- 換気とのバランス
「ずっと換気扇を回していると外の湿った空気が入ってきちゃうので、換気は朝か夜だけでOKですよ」 - 冷感アイテムとの併用
「濡らして冷やすタオルや首に巻くアイスリングを使うと、冷房に頼りすぎずに快適に過ごせます」 - エアコン清掃の大切さ
「ちょっとカビっぽいにおいがしたり、風が湿っぽい感じがするなら、エアコンの掃除をするとずいぶん楽になります」 - 湿度の目安
「湿度は50〜60%が目安です。それ以上だとカビや熱中症のリスクも上がるので、対策をおすすめしています」
💬 実際の声かけ例(現場でそのまま使えます)
- 🧓「冷房つけてるのに、ムワッとしますね」
👉「そうですね、温度が下がると逆に湿度が高く感じることがあるんです。ちょっと設定を見直しましょうか」 - 👵「このエアコン、湿気っぽくて体にこたえるのよ」
👉「もしかしたら、内部の結露が戻ってきてるかも。掃除や除湿モードが効果的ですよ」 - 🧓「クーラー寒くてあんまり使いたくないんだよね」
👉「除湿だけでも快適に過ごせますし、冷房の温度を下げすぎずに扇風機を組み合わせるといいですよ」
📚 利用者様の環境に合わせた助言が“信頼”につながる
訪問看護では、温湿度のちょっとした工夫が、転倒・熱中症・脱水といったリスクを大きく下げます。
また、ご本人だけでなく同居のご家族やヘルパーさんに伝えることで、支援力がアップします。
✔️ 伝えるコツは
- 難しい専門用語を使わない
- 数字や「目安」を出してわかりやすく
- 「今すぐできること」から始める
🌬なぜエアコンクリーニングが大切なの?
エアコンは、私たちが夏を快適に過ごすために欠かせない家電ですが、実は 内部の汚れやカビが健康リスクの原因になることも。
とくに訪問看護で高齢者や疾患を持つ利用者様のお宅に伺うことの多いスタッフにとって、「空気環境の整備」はアドバイスの一環としてとても重要です。
例えば、エアコン内部にカビやホコリが溜まっていると…
- 🌫 アレルギーや咳・くしゃみを引き起こす
- 🦠 カビの胞子が空気中に飛び、感染症リスクに
- 💨 エアコンの効きが悪くなり、電気代が増加
- 💧 湿気戻りが起こりやすくなり、室内の湿度が高まる原因に
特に夏場はエアコン稼働が長時間にわたるため、 内部の清潔さ=室内環境の質 に直結します。
衛生面の改善だけでなく、冷房・除湿効果も高まり、節電にもつながります。
🧼 プロのエアコンクリーニングで安心・快適に!
「市販のスプレーで掃除してるし…」と思っている方も要注意。
市販品では届かない 内部の熱交換器やドレンパンにカビや菌が残っている可能性 があります。
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📝 まとめ:湿度を知れば夏はもっと快適になる!
- 湿度が上がるのは「冷房による温度低下」や「エアコン内部の構造」が原因
- 冷房温度の工夫、除湿モードの活用、清掃などで改善できる
- スタッフの知識が、利用者様の安心と安全につながる
冷房を味方につけて、暑さも湿気も乗り切りましょう!