夏といえば「熱中症」や「紫外線」が注目されがちですが、実はもう一つ、見落とされやすい体調不良があります。それが 「夏風邪」 です。
「えっ、夏に風邪って引くの?」
「冬のように寒くないのに、なぜ風邪を?」
…と思った方も多いかもしれません。
でも実際には、夏でも風邪を引いてしまうケースは少なくありません。とくに、外と室内の気温差が激しいこの季節は、身体への負担が大きく、自律神経が乱れがちになるため注意が必要です。
今回は、訪問看護の現場で働く方向けに、「夏風邪の原因」や「対策」、そして現場でできる実践的な予防法をご紹介します。ぜひ最後までお読みいただき、元気に夏を乗り越える準備をしてくださいね。
1. 夏風邪とは?風邪との違い
風邪というと冬のイメージが強いですが、「夏風邪」は特に夏季に流行する特定のウイルスによって引き起こされます。
夏風邪の主な原因ウイルス
- エンテロウイルス
- アデノウイルス(咽頭結膜熱=プール熱など)
- コクサッキーウイルス(手足口病など)
一般的な風邪との違い
項目 | 冬風邪 | 夏風邪 |
---|---|---|
主なウイルス | ライノウイルスなど | アデノ・エンテロ・コクサッキー |
症状 | 咳、鼻水、喉の痛み | 喉の痛み、腹痛、下痢、発熱 |
感染経路 | 飛沫・接触 | 接触・経口・空気感染もあり |
持続期間 | 3〜5日程度 | やや長引く傾向もあり |
2. なぜ夏に風邪を引くの?訪問スタッフに多い原因とは
夏風邪には、特有の「環境要因」が重なって起こります。とくに訪問看護の現場では、以下のような理由で風邪を引きやすくなっています。
【1】室内外の寒暖差による自律神経の乱れ
車内の冷房、訪問先の室温、自宅との気温差…。
何度も出入りを繰り返すことで、自律神経が乱れて免疫力が低下しやすくなります。
【2】冷たい飲み物や食べ物の摂りすぎ
喉の粘膜が冷やされ、ウイルスに弱い状態に。さらに胃腸も冷え、消化機能が低下してしまうことも。
【3】汗をかいたあとの対処不足
濡れた服やインナーをそのままにすると、体温が急激に下がる原因に。特に背中や首元から冷えが伝わります。
【4】夏バテによる免疫力低下
睡眠不足や食欲不振、暑さによる疲労などで、身体の防御力が落ちている状態が続くことも夏風邪の要因です。
3. 夏風邪対策7選!訪問看護師ができる実践的な方法
① 温度差対策を意識する
- 車の冷房温度を外気との差5〜6℃以内に設定
- 室内外の温度差が激しいときは羽織れる上着を持ち歩く
- ネッククーラーなどで冷えすぎない冷感対策を
② こまめな水分補給
- 水や経口補水液を常温で持ち歩くのがベター
- 冷たすぎる飲み物は避け、胃腸をいたわる意識を
③ 食事は「冷やしすぎ」に注意
- 冷たい麺類ばかりでは栄養不足に。温かいお味噌汁やスープも取り入れる
④ 帰宅後は手洗い・うがいを徹底
- 特に訪問先のドアノブやエレベーターのボタンなどに注意
- 手指消毒用のアルコールを携帯していると更に安心です。
- 口腔ケアもウイルス予防には効果的
⑤ 睡眠の質を確保する
- 暑さで寝不足気味な方も多いはず。睡眠環境の見直しも対策のひとつです
⑥ 服の汗対策を徹底する
- 吸水速乾のインナーを活用
- 着替えや制汗シートを常備し、体温調整をしやすく
⑦ 必須アイテムを取り入れてみる
以下は訪問スタッフに特にオススメの暑さ&夏風邪対策アイテムです。
4. 夏風邪対策にオススメ!訪問スタッフ向け便利アイテム3選【詳細ページあり】
夏風邪を予防するためには、日々のちょっとした装備が大きな助けになります。ここでは、訪問看護や外回り業務をされる方に向けた、おすすめグッズをご紹介します。
①🌬 暑さ対策に「冷却スプレー」も効果的!詳しくはこちら
夏の外回りや訪問業務で汗だくになってしまう方には、**ひんやり感が瞬時に得られる「冷却スプレー」**がとても便利です。
服の上から使えるタイプなら、肌を冷やしすぎず体温調整がしやすく、熱中症・夏バテ・夏風邪の予防にも効果的。
➡ 「冷却スプレー」で熱中症を防ぐ方法について詳しくはこちら
「ただ冷たいだけ」のアイテムではなく、仕事中のパフォーマンスを上げる工夫が満載です。
外回り中の看護師さんやセラピストさんはぜひチェックしてみてください!
②🧺 タオルの使い方で暑さ対策の効果が変わる?!
汗を拭くための「タオル」ですが、実はその使い方次第で逆に熱がこもってしまうことがあるのをご存じですか?
濡れたタオルで首を巻くと気持ちはいいですが、蒸発がうまくできないと体温を逃がせず、逆効果になることも…。
そんな【タオルによる熱のこもり方】や、逆効果にならない正しい使い方・おすすめの素材選びについては、以下の記事がとても参考になります👇
➡ 「タオルのせいで暑くなる?」そんな疑問を解決!
特に、訪問中や運転時にタオルを首に巻く習慣がある方は、知らない間に熱がこもっていた…なんてことも。
体温調整のポイントや快適に過ごすためのアイテム選びも紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。
③🧢夏の外勤に「帽子」は必須アイテム!その理由とは?
夏の強い日差しの中、外での移動が多い訪問看護の仕事。
つい「日焼け止めだけで大丈夫」と思いがちですが、帽子をかぶることで得られるメリットは想像以上に大きいんです!
- 頭皮や顔まわりの日焼けを直接防ぐ
- 熱中症リスクの軽減につながる
- 紫外線による疲労感の軽減
さらに、帽子の色や素材選びによって涼しさや見た目の印象も変わってくるのもポイント。
➡ そんな「帽子を活用した日差し対策」について詳しくまとめた記事がこちら👇
「日焼け」「熱中症」「疲労感」への対策を兼ねた万能アイテムとして、ぜひ帽子を上手に取り入れてみてくださいね。
5. 夏風邪に負けないカラダ作りを意識して
訪問看護は、ただでさえ体力を使う仕事。
その中で「なんだかダルい」「胃腸が重い」といった小さな不調も、夏風邪のサインかもしれません。
日々の予防こそが最大の治療。
夏を元気に乗り切るために、自分の体にも目を向けていきましょう。
まとめ:体調管理も“仕事のうち”という意識を
訪問看護師・外勤スタッフにとって、体が資本。
自分が風邪を引いてしまっては、利用者さんにも迷惑がかかります。
✔ 室内外の温度差
✔ 睡眠や栄養のバランス
✔ 冷えすぎない工夫
これらを日々の中で意識することが、夏風邪を予防し、快適な業務に繋がります。
どうか皆さん、この夏も元気に、笑顔で過ごしてくださいね。