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【転職】理学療法士が医療機関から訪問看護ステーションに転職して感じたメリット・デメリット3選

訪問看護
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こんにちは、現役の理学療法士(PT)として医療現場に10年以上携わってきた筆者です。近年では病院などの医療機関だけでなく、「訪問看護ステーション」でのリハビリ職の需要が急速に高まっています。
私自身も総合病院での経験を経て、訪問看護ステーションに転職し、在宅リハビリの現場で働いています。

今回は、実際に働いてみたからこそわかる、**訪問看護ステーションの「メリット3選」「デメリット3選」**を率直にお伝えしたいと思います。
これから転職を検討しているリハビリ職の方にとって、リアルな参考になれば幸いです。


訪問看護ステーションとは?

まず簡単に「訪問看護ステーション」とは何かを説明します。

訪問看護ステーションは、看護師やリハビリ職がご利用者様の自宅へ訪問し、必要な医療的ケアやリハビリを提供するサービス拠点です。理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)などのリハビリ専門職も在籍し、在宅生活の質を高めることを目的としています。


◆ 医療機関から訪問看護に転職して感じた「メリット3選」

1. 自分の裁量で動ける時間が多く、自由度が高い

訪問リハビリでは、1対1の個別対応が基本です。そのため、自分の判断でリハビリの方針を立て、時間配分も柔軟に調整できます。

病院では、医師や他職種との調整、回診対応、書類業務などに追われることもしばしばありますが、訪問では1時間しっかりとご利用者と向き合うことができ、セラピストとしての裁量が大きいです。

「今日はこの動作を重点的に見よう」「この課題には今後こう取り組んでいこう」と、比較的自由にリハビリプランを立てられるのは、非常にやりがいを感じるポイントです。


2. ご利用者の「生活」に深く関われる

病院ではリハビリ室という“非日常”の場で機能回復を目指しますが、訪問リハビリは“生活の場”での支援です。

たとえば、

  • 実際のキッチンでの料理動作
  • 自宅トイレや浴室での移動・介助練習
  • 段差のある玄関での靴の脱ぎ履き動作

など、よりリアルな生活課題に対応できるのが訪問の魅力。

「ベッドからトイレまで、転倒せずに行けるようになった」「趣味の園芸をまた楽しめるようになった」など、生活に直結する成果が見えるので、やりがいはとても大きいです。


3. ワークライフバランスが取りやすい(働き方の多様化)

訪問看護ステーションでは、1件ごとの訪問単位でスケジュールが組まれており、勤務時間が比較的明確かつ調整しやすいのが特徴です。

  • 子育て中で時短勤務を希望する人
  • 午前中のみ働きたい非常勤希望者
  • 逆にバリバリ働いて収入を増やしたい人

といった、多様な働き方が可能です。

病院勤務時代に比べて、急変対応などで帰宅が遅れることも少なく、家庭やプライベートとの両立がしやすくなったと実感しています。


◆ 医療機関から訪問看護に転職して感じた「デメリット3選」

1. 孤独感を感じやすい(チームの一体感が薄い)

病院では他職種との連携やカンファレンスが頻繁にあり、仲間と情報共有をしながら進めていくことが多いですが、訪問リハビリでは基本的に1人で訪問して1人で判断する場面が多くなります

「このケース、他のセラピストならどう対応するだろう?」と迷った時に相談しづらい環境だったり、チームとの一体感が感じにくかったりするのは、訪問リハビリならではの課題です。

ただし、最近ではチャットアプリや定期ミーティングでの情報共有を積極的に行っている事業所も多く、職場選びの段階でその点を確認するのが大切です。


2. 移動が多く、天候や交通事情の影響を受けやすい

訪問リハビリは、当然ながらご利用者様の自宅を訪れる必要があるため、移動時間と交通手段の確保が重要です。

特に雨や雪の日は移動が大変だったり、渋滞や道に迷うなどのトラブルも想定されます。都市部では電動自転車や公共交通機関、地方では自家用車が必須になる場合もあります。

移動時間の効率化やルート設計の工夫が必要で、最初は慣れるまでに少し時間がかかりました。


3. 医療的なサポートが少ない環境でのプレッシャー

訪問リハビリでは、目の前に医師がいるわけではありません。医療機器も限られており、急変時や対応が難しいケースに直面した時の心理的なプレッシャーは少なくありません。

特に医療依存度の高い利用者や、重度障害者へのアプローチでは「本当に自分の判断で大丈夫か?」という不安もあります。

この点については、定期的な研修や看護師との連携が重要で、孤立しない体制づくりが求められます。


◆ まとめ|訪問リハビリは「自立した働き方」を求める人に最適!

病院での経験も訪問での経験も両方経験したからこそ感じるのは、訪問リハビリは“自立心”と“責任感”を持って働きたい人に向いている働き方だということです。

もう一度まとめると…

<メリット>

  • 自分の裁量が大きく、自由度が高い
  • 実生活に寄り添った支援ができる
  • 働き方の柔軟性が高い(子育てとの両立◎)

<デメリット>

  • 孤独を感じやすく相談しづらい
  • 移動負担や天候の影響を受ける
  • 医療体制が整っていない中でのプレッシャー

最後に:訪問看護は「新しいやりがい」を発見できる現場

「病院のリハビリ業務に慣れてきたけど、もっと利用者の生活に関わりたい」
「ワークライフバランスを見直したい」
そんな思いを持つ理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の方に、訪問看護ステーションはとてもおすすめのフィールドです。

ぜひ一度、現場の見学や説明会などに足を運び、自分の目で「在宅リハビリの現場」を体験してみてはいかがでしょうか?