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膝のサポーターについて

訪問看護
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膝のサポーターは、多くの人にとって身近な健康グッズですが、その効果や使い方について詳しく知らない方も多いでしょう。ここでは、膝のサポーターについて、初心者の方にも分かりやすく説明していきます。


膝サポーターとは

膝サポーターは、膝を固定し、関節の働きを助ける装具です。
主に以下の目的で使用されます:

  1. 過度な動きの抑制
  2. 衝撃の吸収
  3. 関節の動きのサポート

これらの効果により、膝の痛みを和らげたり、膝にかかる負担を軽減したりすることができます。

膝サポーターの効果

膝サポーターには、主に3つの効果が期待されています。

1. 膝の保温

変形性膝関節症などの膝の痛みには、保温が重要です。膝が冷えると血流が悪くなり、痛みを感じやすくなります。サポーターで膝を覆うことで、冷えを防ぐことができます。

冷えると強みが強くなる理由には、主に以下の生理学的な要因があります。

血流の低下

冷えると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。
血管が収縮し、血流が低下すると、以下の問題が生じます:

  1. 筋肉や関節への栄養や酸素の供給が減少
  2. 疲労物質や炎症物質の排出が遅くなる

筋肉の硬直

寒さにより筋肉が緊張し、筋肉そのものが硬くなります。

  • 関節の動きを制限する
  • 関節にかかる負担を増加させる

結果として、痛みを感じやすくなります。

神経の感受性の変化

冷えることで、痛みを感じる神経(痛覚神経)の感受性が高まることがあります。これは、体が危険から身を守るための反応の一つです。感受性の高まりにより、同じ刺激に対してより痛みを強く感じやすくなります。気温が低くなると、膝や腰の痛みを強く感じやすくなります。
興味深いことに、人間には「冷たい」を「痛い」と感じる仕組みがあります。
手洗いにおいて温度のかなり低い冷水では、冷たいよりも痛みを感じ、『しばれる』という表現にも繋がります。

2. 膝の安定

変形性膝関節症などで膝が不安定になると、歩行時にぐらつき(膝折れの症状)が生じることがあります。サポーターで膝をしっかり固定することで、安定した歩行が可能になります。また、膝への負担も軽減され、症状の進行を抑える効果も期待できます。

3. 触圧覚の刺激

サポーターが膝に触れることで、触圧覚が刺激され、痛みを和らげる効果があります。これは、痛みを感じる神経と触覚を感じる神経が競合することで、痛みの信号が脳に伝わりにくくなるためです。
テーピングにより痛みが軽く感じる減少は、この効果を利用している面もあります。

膝サポーターの種類

膝サポーターには、用途や形状によってさまざまな種類があります。

用途による分類

  1. 日常動作補助タイプ
  2. 保温タイプ

  1. 高通気タイプ
  2. 加圧タイプ

形状による分類

  1. 筒状タイプ
  2. ベルト状タイプ

筒状タイプは、足先から膝まで上げて装着します。固定力は弱めですが、保温効果が高く、装着が簡単です。価格も比較的安価です。

ベルト状タイプは、膝の周りに巻いて使用します。締め付け具合を調整でき、比較的強く固定することができます。装着には両手を使用する必要があり、指先の力が足りないと、難しい場合があります。

膝サポーターの選び方

適切な膝サポーターを選ぶことで、より効果的に使用することができます。以下のポイントを参考に選んでみましょう。

1. 用途に合ったものを選ぶ

日常生活での使用なのか、スポーツ時の使用なのか、症状の緩和が目的なのかなど、自分の生活スタイルや目的に合ったタイプを選びましょう。

2. サイズを確認する

対応サイズが表記されている商品を選び、自分の膝のサイズに合ったものを選びましょう。
きつすぎても緩すぎても効果が得られません1

3. 素材を確認する

保温効果を重視する場合は、吸湿発熱素材のものを選ぶとよいでしょう。
通気性を重視する場合は、メッシュ素材などを選びます。

膝サポーターの使用上の注意点

膝サポーターは便利なアイテムですが、使用する際には以下の点に注意しましょう。

1. 過度の依存を避ける

サポーターに頼りすぎると、本来の筋力が低下する可能性があります。医師や理学療法士の指導のもと、適切に使用しましょう。
痛みが強い場合は積極的に、痛みが落ち着いている場合はサポーターを外すことで、足の筋肉を使う機会も確保する方がより良いです。

2. 清潔に保つ

汗をかきやすい部位なので、定期的に洗濯するなど、清潔に保つことが大切です。

3. 皮膚トラブルに注意

長時間の使用や締め付けすぎで、皮膚にかぶれや湿疹が出ることがあります。違和感を感じたら使用を中止し、医師に相談しましょう。

4. 定期的な見直し

体重の変化や症状の変化に応じて、適切なサイズや種類のサポーターを使用しているか、定期的に見直すことが大切です。

膝サポーターと運動療法

変形性膝関節症などの症状がある場合、運動療法が重要です。
しかし、痛みや動きにくさがあると、運動に消極的になってしまうことがあります。そんな時こそ、膝サポーターの出番です。サポーターを着用することで、膝の安定性が増し、痛みも軽減されるため、より積極的に運動に取り組むことができます。これにより、膝を支える筋力の向上や、体重管理にもつながり、症状の進行を遅らせることができます。
ただし、サポーターはあくまで補助的なものです。運動療法の内容や強度については、必ず医師や理学療法士の指導を受けましょう。

膝サポーターと高齢者

高齢者の方にとって、膝サポーターは特に有用なアイテムです。加齢とともに膝の関節や筋力が弱くなり、変形性膝関節症などの症状が出やすくなります。
サポーターを使用することで、以下のような効果が期待できます:

  1. 転倒予防:膝の安定性が増すことで、バランスが取りやすくなります。
  2. 活動量の維持:痛みが軽減されることで、外出や運動の機会が増えます。
  3. QOLの向上:日常生活動作が楽になることで、生活の質が向上します。

ただし、高齢者の方は皮膚が弱くなっていることも多いので、サポーターの素材や締め付け具合には特に注意が必要です。

膝サポーターとスポーツ

スポーツをする際にも、膝サポーターは有用です。特に、以下のようなスポーツでよく使用されます:

  1. バスケットボール
  2. バレーボール
  3. テニス
  4. ランニング

これらのスポーツは、ジャンプや急な方向転換など、膝に大きな負担がかかる動作が多いため、サポーターで膝を保護することが重要です。
スポーツ用のサポーターは、通気性が良く、膝の曲げ伸ばしがしやすいストレッチ素材のものが適しています。

膝サポーターと医療

膝サポーターは、医療現場でも広く使用されています。特に、変形性膝関節症や膝の靭帯損傷などの治療や、手術後のリハビリテーションで活用されています。
医療用のサポーターは、一般的な市販品よりも高機能で、症状や目的に応じてさまざまな種類があります。使用する際は、必ず医師の指示に従いましょう。

まとめ

膝サポーターは、膝の痛みや不安定さを軽減し、日常生活やスポーツ活動をサポートする便利なアイテムです。しかし、サポーターに頼りすぎず、適切な運動療法や生活習慣の改善と組み合わせて使用することが大切です。自分の症状や生活スタイルに合った適切なサポーターを選び、正しく使用することで、膝の健康維持や症状の改善に役立てることができます。

膝に不安や痛みを感じる場合は、まずは医師に相談し、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。膝サポーターを上手に活用して、健康で活動的な生活を送りましょう。

以上、参考になれば幸いです。


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