医療保険のサービスを受ける際に窓口に提示する保険証には必ず保険者番号が記載されています。
保険者番号の最初の2桁の数字は『法別番号』と呼ばれており、意味があります。
この法別番号について解説していきます。
法別番号の概要
法別番号は、保険者番号の最初の2桁に記載される2桁の数字です。
この番号によって、被保険者が加入している医療保険制度の種類を識別することができます。
主な法別番号とその意味
以下に、代表的な法別番号とそれが示す医療保険制度を紹介します:
- 01: 全国健康保険協会管掌健康保険(協会けんぽ)
- 02: 船員保険
- 06: 組合管掌健康保険(健康保険組合)
- 31: 国家公務員共済組合
- 32: 地方公務員等共済組合
- 33: 警察共済組合
- 34: 公立学校共済組合、日本私立学校振興・共済事業団
- 39: 後期高齢者医療制度
- 10/11: 結核医療(10:適正医療、11:入院医療)
- 12: 生活保護法による医療扶助
- 15/16: 自立支援医療(15:更生医療、16:育成医療)
- 17: 療育の給付
- 18/19: 原子爆弾被爆者に対する医療(18:認定疾病医療、19:一般疾病医療)
- 20: 精神保健福祉法による措置入院
- 23: 未熟児に対する養育医療
- 24: 療養介護医療
- 28/29: 感染症の入院医療(28:感染症、29:新感染症)
- 38: 肝炎治療特別促進事業(B型・C型肝炎治療)
- 52: 小児慢性特定疾病医療支援
- 53: 児童福祉法による措置等に係る医療
- 54: 難病患者への医療支援(特定医療費)
- 79: 肢体不自由児通所医療・障害児入所医療
法別番号の特徴
- 職種による区分: 社会保険の場合、被保険者の職種によって番号が分かれています。
- 国民健康保険の特殊性: 国民健康保険には法別番号がありません。
- 保険者番号との関係: 法別番号は保険者番号の一部として使用されます。
- 医療機関での活用: 医療機関は、この番号を用いて患者の保険種別を確認し、適切な請求処理を行います。
法別番号の重要性
法別番号は、日本の医療保険制度を支える重要な要素の一つであり、医療サービスの提供や保険事務の円滑な運営に貢献しています。
これらの法別番号は、医療機関や保険者が公費負担医療の種類を迅速に識別し、適切な請求処理を行うために使用されます。
注意点:
- 同じ公費負担医療でも、都道府県や市区町村により番号が異なる場合があります。
- 法別番号は時代とともに変更されることがあります。例えば、難病医療は以前51番でしたが、現在は54番になっています
- 公費負担医療制度は地域や時期によって変更される可能性があるため、常に最新の情報を確認することが重要です。
まとめ
法別番号について説明してきました。数字の意味を調べることで即座のどのような保険証なのか、どのような職業なのかを知ることができます。
訪問看護ステーションの実務では、利用者様のリハビリテーションを提供することは大切になります。また、利用している保険制度を把握することでさらなる質の高いサービスを提供することが可能となります。
利用者様の全体像を把握する一助になれば幸いです。