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車椅子とは(良い点、悪い点)

訪問看護
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車椅子は、移動に困難を抱える人々の生活を支援する重要な道具です。
介護保険を利用して貸与(レンタル)できるものが多く、購入するよりも短期間であれば経済的にもお得になります。

車椅子の特徴、利点、欠点について、初心者にも分かりやすく説明します。

車椅子の基本構造と特徴

引用元:https://www.irs.jp/media/knowledge/%E8%BB%8A%E6%A4%85%E5%AD%90%E3%81%AE%E7%A8%AE%E9%A1%9E%E3%81%A8%E7%89%B9%E5%BE%B4.html

車椅子は、座って移動するための装置で、主に以下の部分から構成されています。

  1. 座シート:利用者が座る部分です。長時間座っても疲れにくいようにクッションが付いているものもあります。
    オプションで低反発のクッションや褥瘡を予防するためにのクッションを利用することもあります。
  2. 背もたれ(バックサポート):背中を支える部分で、姿勢保持にも重要な役割を果たします。
    身体の傾きをサポートするために、マジックテープで固定するクッションを利用することもできます。
  3. アームサポート(ひじ当て):腕を置く部分で、立ち座りの際の支えにもなります。
    肘当て部分を外すことができるもの、跳ね上げ式になっているものもあります。
  4. フットサポート:足を乗せる部分です。
    足のズレ落ちを防ぐために、バンドで固定できるものもあります。
  5. タイヤ:通常4輪あり、前輪が小さく後輪が大きいのが一般的です。前輪は360度回転するキャスターで、後輪は駆動輪として機能します。
    前輪は空気が入っていないタイプであることが多く、パンクの恐れはありません。後輪は構造は自転車のタイヤと同じで、パンクや虫ゴムの劣化による空気漏れの可能性があります。
    空気を入れるのは市販の自転車用の空気入れで対応することができます。
  6. ハンドリム:自走式車椅子の場合、後輪に取り付けられた輪で、これを手で回して車椅子を動かします。
    ハンドリム自体が波型の形状であり、指がひっかかりやすくなるものもあります。
  7. ブレーキ:車椅子を停止させるための装置です。
    ブレーキを操作する棒が短いと、ブレーキを掛ける際に腕の力を必要とします。
    サランラップの芯を活用してブレーキを操作する棒を延長し、操作性性を上げることもあります。
  8. 手押しハンドル:介助者が車椅子を押すときに使用します。

車椅子の種類

車椅子には様々な種類があり、用途や使用者のニーズに合わせて選択できます。

1. 標準型車椅子

最も一般的な車椅子で、バックサポートと座面が一枚布でできています。座幅は約40cmが標準的です。


2. 介助用車椅子

自力で車椅子を操作することが難しい方向けの車椅子です。後輪が小さく、介助者が押しやすい設計になっています。


3. 自走用車椅子

利用者自身が操作できる車椅子です。後輪が大きく、ハンドリムが付いています。


4. リクライニング・ティルト型車椅子

座面と背もたれが倒れる機能を持つ車椅子です。ティルトは座面と背もたれが連動して倒れ、リクライニングは背もたれのみが倒れます。


5. 6輪タイプ車椅子

通常の4輪に加えて2輪増やしたタイプです。小回りが利き、操作性が向上します。


6. 電動車椅子

モーターで動く車椅子で、自力での移動が困難な方に適しています。


車椅子の利点

  1. 移動の自由度向上:自力での移動が難しい人でも、行きたい場所へ移動できるようになります。
  2. 行動範囲の拡大:車椅子を使用することで、生活の質が向上し、様々な活動に参加できるようになります。
  3. 安全性の確保:杖や介助者の手助けだけでは不安な場合でも、車椅子を使用することで安全に移動できます。
  4. 姿勢保持と健康維持:良い姿勢を保つことができ、様々な症状の悪化を防ぐことができます。
  5. 介護者の負担軽減:車椅子を使用することで、介護者の身体的負担が軽減されます。
  6. 自立心の向上:自力で移動できることで、自信と自立心が高まります。

車椅子の欠点

  1. スペースの制約:車椅子は一定のスペースを必要とするため、狭い場所での移動や収納が難しい場合があります。
  2. バリアフリー環境の必要性:段差や狭い通路など、バリアフリーでない環境では使用が困難になります。
  3. 筋力低下のリスク:常に車椅子を使用することで、歩行能力や下肢の筋力が低下する可能性があります。
  4. コスト:品質の良い車椅子は高価な場合があり、経済的負担になることがあります。
  5. メンテナンスの必要性:定期的なメンテナンスが必要で、特にタイヤの空気圧管理などに注意が必要です。
  6. 心理的影響:車椅子の使用に対する社会の偏見や、自身の身体状況の変化に対するストレスを感じる場合があります。

安全上の注意点

  1. 乗り降りの際は必ずブレーキをロックしてください。
  2. タイヤの空気圧が適切か定期的に確認してください。
  3. 段差や坂道では介助者の援助を受けてください。
  4. フットサポートの上に乗っての移乗は避けてください。

車椅子選びのポイント

  1. 使用目的:主に屋内で使用するのか、屋外でも使用するのかを考慮します。
  2. 使用者の身体状況:自走可能か、介助が必要かを判断します。
  3. 体格:座幅や座面の高さ、耐荷重などを確認します。
  4. 使用環境:家の中や使用場所の状況に合わせて選びます。
  5. 機能:リクライニングやティルト機能の必要性を検討します。
  6. 重量:頻繁に持ち上げる必要がある場合は軽量タイプを選びます。
  7. 折りたたみ機能:収納や運搬の際に便利です。
  8. クッション性:長時間座る場合は、座り心地の良いものを選びます。

車椅子のメンテナンス

車椅子を長く安全に使用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。

  1. タイヤの空気圧チェック:定期的にタイヤの空気圧を確認し、必要に応じて空気を入れます。
  2. ブレーキの点検:ブレーキが効くか、緩みがないかを確認します。
  3. ネジの締め直し:各部のネジにゆるみがないか確認し、必要に応じて締め直します。
  4. 清掃:定期的に車椅子全体を清掃し、特に可動部分はよく拭きます。
  5. 潤滑油の塗布:車輪の軸やブレーキの可動部分に適量の潤滑油を塗布します。
  6. フレームの点検:フレームに亀裂や変形がないか確認します。
  7. シートの点検:シートに破れや緩みがないか確認します。

まとめ

車椅子は、移動の自由を提供し、生活の質を向上させる重要な道具です。しかし、正しい使用方法と適切なメンテナンスが不可欠です。
車椅子の特徴や種類を理解し、個々のニーズに合った選択をすることで、より快適で安全な生活を送ることができます。

以上、参考になれば幸いです。

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