聴診器は体内の音を聴くための医療器具で、主に心臓音、呼吸音、血管音などを聴取するために使われます。
初心者の方にも理解しやすいよう、聴診器の基本的な構造や種類、使い方について詳しく説明します。
オススメの聴診器についても紹介していきます。
聴診器の基本構造
聴診器は主に以下の部分で構成されています:
- イヤーピース:耳に挿入する部分
- 耳管:左右の耳に伸びた金属管
- チューブ:音を伝える管
- チェストピース:体に当てて音を拾う部分
聴診器の種類
聴診器には主に以下の3タイプがあります:
シングルタイプ
ダイアフラム面のみのシンプルな聴診器で、主に血圧測定に使用されます。
ダブルタイプ
ダイアフラム面とベル面がリバーシブルになっていて、用途に応じて切り替え可能です。高音域・低音域の音を幅広く聴取できるため、医療・介護の現場で幅広く使われています。
おすすめモデル:
【刻印対応】リットマン 聴診器 クラシックIIIは、高音・低音の両方をクリアに聴き取れる定番モデルです。軽量で耐久性も高く、長時間の使用でも疲れにくい設計。さらに刻印対応で、自分専用の一本として長く愛用できます。
電子聴診器
最新技術を搭載し、周囲の雑音を低減しながら微弱な音を聴きやすくしたモデルです。
ダイアフラムとベルの特徴
ダブルタイプの聴診器には以下の2つの聴取面があります:
- ダイアフラム面
薄い膜が張られた面で、高周波音を聴くのに適しています。肺や腹部の音など、広範囲の音を確認する際に使われます。 - ベル面
ラッパ状の集音部分で、低周波音を聴くのに適しています。主に心音や血管音の聴取に使われます。
聴診器の選び方
聴診器を選ぶ際のポイントは以下の通りです:
- 用途:医療現場や介護、家庭用など目的に応じて選ぶ
- タイプ:初心者や実習生は使いやすいダブルタイプがおすすめ
- 音質:聴き取りやすさを重視する場合は1万円以上のモデルを検討
- サイズ:小児用や成人用、対象に合わせて選ぶ
- 素材:チェストピースやチューブの耐久性や使用感をチェック
シンプルなモデルをお探しなら、軽量で扱いやすい日本製のシングルタイプもおすすめです。
おすすめモデル:
日本製のケンツメディコ No.110 シングル聴診器は、外バネ式で耳へのフィット感が良く、血圧測定や日常の健康チェックに最適。軽量かつリーズナブルで、介護や家庭での使用にも向いています。
聴診器の使い方の基本
- イヤーピースは正しい向きで耳に装着します。
- チェストピースを音を聴きたい部位に当てます。
- ダブルタイプは必要に応じてベル面とダイアフラム面を使い分けます。
- 心音を聴くときは、呼吸音と重ならないように数秒間息を止めてもらうと良いでしょう。
手入れ方法
- 使用後は消毒用アルコールで拭き、清潔に保つ
- チューブやイヤーピースは定期的に交換
- 直射日光や高温多湿を避けて保管する
訪問看護(リハビリ)での活用例
血圧測定時
聴診器はコロトコフ音と呼ばれる血流音を聴き取るために使います。
これにより正確な最高血圧と最低血圧を判定可能。血圧計と併用して測定することが多いです。
呼吸音の確認
肺や気道の微細な音を聴き分け、正常な呼吸音と異常音を区別できます。肺炎や喘息、心不全などの病態推測に役立ちます。
まとめ
聴診器は医療・介護の現場で欠かせない重要な道具です。
初心者はまずシングルタイプやダブルタイプの基本モデルを選び、使い方に慣れていくことが大切。
今回紹介したリットマンのクラシックIIIや日本製ケンツメディコ No.110は、多くの現場で評価されている信頼のモデルです。
正しい知識と使い方を身につけて、より効果的に体内の音を聴き取れるようになりましょう。