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心臓について

訪問看護
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心臓は、人体において非常に重要な役割を果たす臓器であり、全身に血液を送り出すポンプとして機能しています。以下に、心臓の構造や働きについて詳しく説明します。

心臓の構造

心臓は、成人で握りこぶし大の大きさ(約200~300グラム)で、内部は4つの部屋に分かれています。
• 右心房: 静脈から酸素を消費した血液を受け取ります。
• 右心室: 右心房から来た血液を肺へ送り出します。
• 左心房: 肺から酸素を取り込んだ血液を受け取ります。
• 左心室: 左心房から来た血液を全身へ送り出します。
これらの部屋は「弁」で隔てられており、弁は血液の逆流を防ぐ役割を果たします。

心臓の働き

  1. 心臓は、全身に酸素と栄養を供給するために、絶えず血液を循環させています。
  2. この循環には主に2つの経路があります:
    体循環: 左心室から大動脈を通じて全身に酸素豊富な血液を送り出し、その後静脈を通って右心房に戻ります。
    肺循環: 右心室から肺動脈を通じて肺へ送られた血液が酸素を取り込み、左心房に戻ります。
  3. この一連の動きは、心筋の収縮と弛緩によって行われます。心筋は特殊な筋肉であり、電気信号によって収縮します。

心臓の健康と疾患

健康な心臓は1分間に60~100回程度の規則的な収縮を繰り返し、一日約10万回も拍動しています。
しかし、心臓の機能が低下すると様々な健康問題が発生します。

例えば:
心不全: 血液を十分に送り出せなくなる状態で、疲労や息切れなどの症状が現れます。
高血圧: 心臓や血管に過度な負担がかかり、長期的には心不全や他の循環器疾患につながる可能性があります。

心臓のケア

心臓の健康を維持するためには、以下のような生活習慣が推奨されます:

  1. 適度な運動: 心筋を強化し、循環器系全体の健康を促進します。
  2. バランスの取れた食事: 塩分や脂肪分を控えめにし、野菜や果物を多く摂ることが重要です。
  3. 禁煙と適度な飲酒: 喫煙や過度の飲酒は心臓病リスクを高めるため避けるべきです。

心臓の状態の把握

臓の状態を客観的に示す検査項目をより詳細に説明します:

血液検査

  1. NT-proBNP:心臓から分泌されるホルモンで、心不全の診断や重症度評価に使用されます。
  2. 高感度心筋トロポニン:心筋梗塞の早期診断に有用です。
  3. TMAO(トリメチルアミン-N-オキシド):心血管疾患のリスク評価に使用される新しいマーカーです。
  4. 脂質プロファイル:総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪を測定し、動脈硬化のリスクを評価します。
  5. HbA1c:過去1-2ヶ月の平均血糖値を反映し、糖尿病の診断や管理に使用されます。

画像検査

  1. 心臓超音波検査:心臓の構造や機能を評価し、心臓の大きさ、壁の厚さ、弁の状態、血液の流れなどを詳細に観察します。
  2. 頸動脈超音波検査:頸動脈の狭窄や動脈硬化の程度を評価します。
  3. 胸部CT検査:
    • 冠動脈石灰化スコア:冠動脈の動脈硬化の程度を数値化します。
    • 肺気腫測定:肺の状態も同時に評価します。

その他の検査

  1. 心電図:心臓の電気的活動を記録し、不整脈や心筋梗塞の痕跡を検出します。
  2. 血圧脈波検査:動脈の硬さや血管年齢を評価します。
  3. 超聴診器:心音や肺音をより詳細に分析し、異常を検出します。
  4. 胸部レントゲン検査:心臓の大きさや形状、肺うっ血の有無を確認します。

これらの検査を組み合わせることで、心臓の構造的異常、機能的異常、血流動態、電気的活動、そして関連する代謝異常など、心臓の状態を多角的かつ客観的に評価することができます。

まとめ

心臓について説明してきました。病気の有無に関わらず、重要な臓器になります。
日常生活において心臓の状態を把握する上で、簡便な方法として血圧測定があります。


以上、参考になれば幸いです。

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